お仕事ノート
【解説】令和7年度農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)について
みなさん、こんにちは。赤崎行政書士事務所です。
本日は、農林水産省が公募を行っている「令和7年度農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)」について、できるだけわかりやすく解説してみたいと思います。
1.農山漁村振興交付金とは?
「農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)」は、農林水産業や地域資源(自然・食文化・景観など)を活かし、農山漁村の所得向上と雇用機会の確保を目指す取り組みに対して支援を行う制度です。
令和7年度の公募においては、大きく分けて以下の3つのタイプで交付金が支援されます。
1.地域活性化型
2.農泊推進型
3.農福連携型
それぞれ「ソフト事業(計画の策定や研修など)」と「ハード事業(施設の整備など)」が用意されており、地域や事業の特性に合わせて支援を受けられるのが特徴です。
2.3つの型の概要
(1) 地域活性化型
地域が持つ農林水産物や観光資源など、さまざまな地域資源を活用し、新しい付加価値を創出する取り組みが対象となります。
令和7年度では、「活動計画策定事業(ソフト事業)」として、地域資源を洗い出し、今後の具体的な活用計画を策定するための費用などが支援される見込みです。
・活動計画策定事業(ソフト事業)
地域が抱える課題や、地域資源をどう活用して所得を向上させるかを計画化するプロセスに対して支援されます。
(2) 農泊推進型
「農泊」とは、農山漁村の暮らしを体験してもらう宿泊サービスのことで、近年とくに注目されています。農家民宿の整備、観光客の受け入れ強化、専門家を活用した支援など、農泊にまつわる幅広い取り組みを後押しします。
1.農泊推進事業(ソフト事業)
・農泊地域創出タイプ:まだ農泊を始めていない地域が、新たに取り組みをスタートするための事業
・農泊地域経営強化タイプ:すでに農泊を行っている地域が、経営の安定や集客力向上を目指す事業
2.人材活用事業(ソフト事業)
・研修生タイプ:農泊を担う人材を育成する研修事業
・専門家タイプ:専門家を地域に呼び、農泊のブラッシュアップを図る
3.農家民宿転換促進費(ソフト事業)
・一般住宅等を農家民宿にリフォーム・転換する際の取組を支援
4.市町村・中核法人実施型(ハード事業)
5.農家民泊経営者等実施型(ハード事業)
ハード事業では、民泊や体験施設、受入環境を整備するための費用が支援対象になります。
(3) 農福連携型
農林水産業の現場と福祉サービスを結びつける「農福連携」を推進する取組を支援します。障がいのある方や高齢者の方などに農作業や地域活動に参加していただき、地域に新たな働き手や活気をもたらすことが目的です。
・農福連携支援事業(ソフト事業)
農福連携の具体的な取組、協議会の設立、体制整備など
・整備事業(ハード事業)
作業場や加工施設等の整備を支援
3.応募から採択までの流れ
1.公募期間
・令和7年2月7日(金)~令和7年2月28日(金)17時必着
・提案書類を締切までに提出する必要があります。
2.公募説明会
・各地域ごとにオンラインで説明会が開催されます(出席は任意)。
・日程や参加方法は、**担当する農政局(または沖縄総合事務局)**のHPで確認することができます。
3.提案書の提出
・指定の様式(提案書等)を使って作成します。
・電子メール、郵送、宅配便(バイク便含む)、またはeMAFF(農林水産省共通申請サービス)により提出可能です。
・公平性の観点から、問合せ内容によっては回答が難しい場合があるため、疑問点は早めに確認しておくことが大切です。
4.審査・選定
・選定審査委員会にて審査が行われ、交付候補者が決定されます。
4.問合せ・申請先一覧
担当の地域ごとに農林水産省の各農政局または本省、沖縄総合事務局が問合せ窓口・提出先となります。提出前に疑問点があれば、以下の点をチェックしておきましょう。
・自分の地域を所管する担当部署(北海道なら農林水産省本省、東北エリアなら東北農政局 など)
・連絡先電話番号、メールアドレス
・電子メールの場合は、宛先メールアドレスの誤送信に注意(★を@に置き換え)
5.まとめ
令和7年度の農山漁村振興交付金は、地域の力を活かして活性化を目指すさまざまな事業を支援する制度です。特に地域活性化型、農泊推進型、農福連携型の3つのカテゴリーに分かれており、それぞれにソフト事業とハード事業が用意されているのが特徴です。公募期間や説明会の日程、提出方法をきちんと確認して、締切に間に合うよう早めの準備を行いましょう。
本記事が、事業に興味のある方や準備中の方のお役に立てば幸いです。行政書士として、各種書類作成や申請手続きのお手伝いも承りますので、気になる点や不安な点がございましたらお気軽にご相談ください。
【参考リンク】
・農林水産省 令和7年度農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)公募情報
https://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/nousin/250207_301-1.html
・eMAFF(農林水産省共通申請サービス)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/dx/emaff.html
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