お仕事ノート
新しい資本主義実現会議(第30回)から見る2024年度の補助金施策の見通し
0. はじめに
こんにちは。広島県府中市・福山市を中心に活動しております赤崎行政書士事務所です。
今回は、2024年10月30日(水)に内閣官房で開催された「新しい資本主義実現会議(第30回)」の議事次第を基に、来年度の補助金制度の見通しについて考察いたします。
1. 会議の概要と重点施策(案)
「新しい資本主義実現会議(第30回)」では、日本経済の持続的成長と社会課題の解決を目指し、以下のような重点施策(案)が議論されました。
賃上げ環境の整備 | 労務費の適切な価格転嫁を促進し、生産性向上を図るための施策が検討されました。
国内投資促進:人材投資や研究開発、設備投資の拡充を通じて、科学技術・イノベーション分野での成長が期待されています。 |
グリーン・トランスフォーメーション(GX) | 脱炭素社会の実現に向けたエネルギー基盤の転換と循環型経済への移行が議題に上がりました。 |
デジタルトランスフォーメーション(DX) | 通信インフラの整備やAI技術の活用促進が議論され、データセンターの拡充も検討されています。 |
スタートアップとクリエイター支援 | 新興企業の成長とコンテンツ産業におけるクリエイター支援の充実が目指されています。 |
農林水産業・観光業の高付加価値化 | スマート農業や観光地の持続可能性を高める施策が計画されています。 |
資産運用の推進 | NISAやiDeCoの改革を通じた家計資産の増加が目指され、アセットオーナーの運用責任の強化も議論されました。 |
2. 補助金施策のまとめ
この会議の重点施策(案)を踏まえ、以下のような分野に関連する補助金の充実が見込まれています。
中小企業の生産性向上支援 | IT導入や設備投資を支援するため、「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「持続化補助金」「事業承継・引継ぎ補助金」が引き続き拡充される予定です。これにより、中小企業のDX促進と生産性向上がさらに支援されます。 |
省力化投資の推進 | 人手不足対策として、省力化や自動化を目的とした設備導入が推進されます。AIやロボット技術を導入する「カタログ式省力化投資補助金」の対象機器の拡充も予定されています。 |
スタートアップ支援 | 新興企業の社会実装や海外展開を支援するための新しい補助金や助成金の導入が検討されています。 |
農林水産業・観光業の高付加価値化 | スマート農業の推進や観光業の持続可能性を支援する補助金が提供される見込みです。 |
3. 来年度の補助金の見通し
「新しい資本主義実現会議(第30回)」で議論された重点施策を基に、特に注目される来年度の補助金制度の見通しを以下にまとめます。
3-1.4大補助金の充実
DX推進や生産性向上、新たな市場開拓、事業承継支援を目指し、次の4つの補助金が引き続き拡充される見込みです。
・ものづくり補助金
・IT導入補助金
・持続化補助金
・事業承継・引継ぎ補助金
3-2.省力化投資補助金の拡充
人手不足を解消するためのAI・ロボットなどの省力化投資を支援する「カタログ式省力化投資補助金」が強化されます。機器をカタログから簡単に選べる形式で導入され、建設・物流業などでの活用が期待されています。
3-3.事業再構築補助金の見通し
今回の会議資料では「事業再構築補助金」に関する記載はありません。事業再構築にご関心のある方は、最新情報の確認をお勧めします。
4. 次回予告
今後も最新の補助金情報をお届けする予定です。次回の会議や政府発表を基に、さらに詳しい補助金制度の情報や申請要件の変更などについてお知らせいたします。
補助金申請をご検討中の方は、ぜひ引き続きご注目ください。
作成:2024-11-12 11:30